看護師の“リアル”は想像以上にハード

夜勤の間何してるの?患者さん寝てるでしょと言われモヤモヤした経験はありませんか?
夜勤をしていて、以下のような症状を感じているかたも多いのではないでしょうか。
- 休んでも疲れが取れない。
- 夜勤と日勤の繰り返しで、生活リズムが乱れる。
- 家族や子供、パートナーとのすれ違いの生活にストレスを感じる。
この記事では看護師として感じたリアルな体験と、私なりの乗り越え方をお伝えします。
夜勤のリアル:体が追いつかない生活リズム
看護師の夜勤体制には大きく2つあります。2交代制、3交代制があります。
二交代制では日勤は8:30~17:00、夜勤は16:00~9:00の16時間制のシフトを設けています。
また、3交代制のシフトでは各勤務8時間づつ、日勤と夜勤に分かれています。
看護協会では夜勤の定義について、「夜勤」「深夜勤」「準夜勤」は以下のように定義しています。
「夜 勤」:22 時から翌朝5時の深夜労働の時間帯を含む勤務
「深夜勤」:夜から早朝(明け方)にかかる勤務時間帯
「準夜勤」:夕方から夜にかかる勤務時間帯
(病院によって始業終業時間は多少異なります)
私が勤務していた総合病院は3交代制でした。
日勤:8:30~17:00
深夜勤:0:00~8:50
準夜勤:16:00~0:30
日勤業務と夜勤の繰り返しで生活リズムは完全に乱れていました。
夜勤明け、疲労困憊でベットにまでたどり着けず、家の玄関で寝てしまったこともあるほど、心身ともに疲れていたのです。
働き始めの1年目は夜勤に寝坊するのではないかという緊張から、ベットに入っても眠れず、睡眠不足のまま夜中の病院へ出勤していました。
1年目を終え、「いつか夜勤に慣れていくのだろう。」と考えながら
体力的にきつくても、若さと気合・根性で乗り切っていました。
では2年目以降はどうでしょうか。
2年目になると、一人前の看護師として重症患者や一人の看護師として患者さんを担当します。
もちろん不明な点や、懸念事項については先輩看護師と逐一相談します。
しかし、1年目の時と比べて一看護師としての責任を感じました。
ストレスはありますが、シフト制にも徐々に慣れてきました。
年数を重ねるとまた別の夜勤の大変さがあります。それはチームリーダーとしての役割です。
5~7年目あたりから夜勤リーダーを任されます。
年齢や経験年数が上の人がリーダーとなり、その病棟の管理や相談役を行います。
大きな責任とプレッシャーを伴います。
💡乗り越え方
- 夜勤明けは「頑張りすぎない」ことを意識する。
- 仮眠は寝すぎない 3~4時間程度に収める。
- 太陽の光を上手に取り入れる。
(仮眠前は携帯を見ない、夜勤後の仮眠時は遮光カーテンを利用する)
人間関係のリアル:小さなストレスが積み重なる職場
避けては通れないのは、看護師、医師で起きる人間関係のストレスです。
新人時代は知識も経験もまだ未熟、医師に相談したけど「夜中に電話することか」と言われ、肩を落としたのを覚えています。
患者さんについての報告も、日中は医師が常駐して、すぐに対応できます。
しかし、夜間は医師が不在であるため、患者の状態や緊急性を的確に報告しなければなりません。
大変な部分もありますが、自分の知識や経験を増やすモチベーションにもなります。
また、夜勤ならではのよさはあります。
少ない人数で病棟を支えるため、先輩や動機、後輩との結束力が強まります。
💡乗り越え方
- 同じ境遇の動機や信頼できる先輩や友人に悩みを共有する
- 誰しもうまくいかなかった経験はあります。それを失敗としてとらえず「経験」として思うことです。
メンタルのリアル:頑張り屋ほど危ない“燃え尽き”

看護師は責任感が強く、知らずに限界を超えてしまうことが多いです。
以下のような症状があったら要注意です。上司やサポート窓口に相談しましょう。
- 特に悲しいことがないが、仕事のことを考えると涙がでる。
- 辞めたいと常に考えてしまう。
- 食欲がない。
- 夜寝れない。
- 何もやる気が起きない。
- 看護師特有のメンタル疲労(感情労働)
看護師にとって,共感は必要不可欠な要素であるが,リスクもある。
💡セルフケアの方法
- 仕事のことが終わったら仕事のことを考えない。
- 小さな「癒し習慣」を持つ。(カフェ、アロマ、推し活など)
- 気軽に専門家(カウンセラー)に相談する勇気を持つ。
チームで支え合うという視点
チームワークが取れている職場では、ストレスが大きく減ると研究結果からも発表されています。
「助け合い文化」を作るためにできること:
・お礼や感謝を言葉で伝える
・相手の立場を理解しようとする
・新人にも優しく声をかける
チームの雰囲気が良くなると、自分の心も軽くなります。
看護師として働き続けるために大切なこと
つらい時期を乗り越えた経験が、必ず自信につながる

夜勤がある働きかたは決して楽なものではありません。
自分自身の健康と向き合うことが大切です。
時には、転職や部署移動など働き方を見直す選択を持つことです。
完璧な看護師でなくてもいい。
患者さんを労わる前にあなた自身を労わりましょう。
あなたが元気でいることが何より大切です。
さあ、明日から自分の心に素直に向き合う時間を設けてみませんか。
